パソコンを使う仕事をしていると、社内や取引先とのやり取りにビジネスチャットツールを使用することが多いのではないでしょうか。
日本でよく使用されているビジネスチャットツールといえば「Slack」「Chatwork」などが挙げられます。両サービスともにフリープランと有料プランがあり、無料プランでも十分すぎるほど活用できたことが普及のきっかけになったのは間違いないでしょう。
ところが、昨年どちらもフリープランの改定がおこなわれ、Slackはメッセージの履歴が過去90日間、Chatworkは過去40日間までしか閲覧することができなくなってしまったのです。
▲閲覧制限がかかったSlackの画面
▲Chatworkの機能制限について
もちろん有料プランに加入することでこれらの制限を解除することができます。
あくまでも個人の感想ですが、特にChatworkのプラン改定は問題だなと感じました。
有料プランからフリープランに戻せない
メッセージ履歴の閲覧期間に90日間の猶予があるとまだありがたいですけど、40日間はかなり短く感じます。
私はChatworkの「マイチャット」という機能を使って自分用のメモも投稿していたので、フリープランの閲覧制限が始まる前にデータを吸い出しておこうと思っていたのですが、モタモタしているうちにプランの改定が行われて履歴が非表示になってしまいました。
中にはどうしても必要なメモがあったので、仕方なく1ヶ月だけ有料プラン(500円/月)の会員となり、データを吸い出したら再びフリープランに戻そうと考えました。
そして有料プランの登録を済ませて必要なメモをコピーし、再びフリープランに変更しようと思ったらここで問題発生。どうやら一度有料プランに登録するとフリープランにダウングレードすることができないようなのです……!
▲フリープランの項目に「利用できません」と表示されている
支払いを停止するにはアカウントを解約するしかない
しかも有料プランを解約する=アカウントを解約するということになるようで、再度利用するためには再びアカウントを新規登録しなければならないそう。
つまり一度有料プランを解約した時点でアカウントとともにマイチャットの履歴も完全に消去され、二度と閲覧できなくなってしまうのです。これはひどい……!
プラン変更、ダウングレードはできますか? −ヘルプ | Chatwork
ちなみにSlackの方は有料プランからフリープランへのダウングレードも可能。一時的に課金をするという使い方も気軽にできそうです。
有料プランからフリープランへダウングレードするには | Slack導入・活用支援サービス
ほぼ同じようなタイミングでおこなわれた、同じようなプラン改定でしたが、実は内容にここまで大きな違いがあったとは。しかもChatworkはフリープランから有料プランにアップグレードする際、ダウングレードはできない旨の案内がなかったことも悪質だと感じました。
マイチャットのほかにも、削除するユーザーしかいないチャット、削除するユーザーが担当者になっているすべてのタスク、削除するユーザーがアップロードしたすべてのファイルが削除されてしまいますが仕方ありません。
私自身Chatworkをかなり長いこと使ってきたので寂しいですが、そこまで使わないのに月額500円を支払い続けるわけにはいきませんし、そのままアカウントを解約。アカウント情報と一緒にマイチャット履歴もすべて削除されました。
もし再度アカウントを新規登録して、他にメンバーが残っているチャットに再招待されたらその履歴は閲覧することはできるようです(フリープランの場合は過去40日まで)。
ただ、残念ながら私はもう二度と登録することはないかと思います。もし有料プランからダウングレードできるのなら今後も必要に応じて利用したでしょう。
私と同様に、有料プランからダウングレードできないことをきっかけにアカウントを消してしまうユーザーの方が多い気がするのですが……。