今やデジタルカメラがなくても、スマホで気軽に高画質な写真や動画を撮れるようになりました。
するとスマホ自体の容量もすぐにいっぱいになってしまいますが、わざわざ写真を精査して削除するという手間をかけるのは非常に面倒。そこでクラウドストレージを利用した写真や動画のバックアップが便利です。
人気を二分するのが「Googleフォト」と「Amazon Prime Photos」です。
いずれもスマホからデータを自動同期できるサブスクリプションのクラウドストレージサービスですが、その違いは何なのでしょうか?
2021年5月までは無料だったGoogleフォト
Googleフォトは高品質のデータであれば「無料」かつ「写真も動画も容量無制限で保存できる」という圧倒的なメリットがありましたが、2021年5月まででこのサービスは終了してしまいました。
今は15GB以上のデータを保存する場合、Google Oneのサブスクリプションを購入しなければなりません。
有料になるならばと別のサービスへの乗り換えを検討し始めた人が注目したのが、Amazonnnoストレージサービス「Amazom Prime Photos」です。こちらはAmazonプライム会員なら追加費用なしで利用できます。
この記事では3つの観点でどちらのサービスを選ぶべきか、各サービスの値段と機能、特徴を比較していきます。
1. 料金の比較
2つのサービスの料金を比較するとやや説明が長くなるので、まずこのグラフをご覧ください。
結論からいうと、写真と動画のバックアップをとる場合、2TBまではGoogleフォトの方が安く、2TBを超える場合はAmazon Prime Photosの方がお得となっています。
この料金は以下の条件で算出しています。
・年払い
・Amazon Prime会員費(年4,900円)を含む
・写真と動画の両方を保存(※)
・Googleフォトのデータ保存形式は高品質
※Amazon Prime Photosは写真だけならプライム会費のみで容量無制限で保存可能。動画は5GBまでという制限あり
動画は保存せず、写真だけを保存するのなら、年4,900円のプライム会費だけで済むAmazon Prime Photosの方が圧倒的にお得です。
2. 機能の比較
クラウドストレージをただのバックアップとして使うのではなく、さまざまな機能を楽しみたい人にとってはGoogleフォトに軍配が上がるでしょう。
さまざまな機能のなかでも、私が気に入っている機能をピックアップします
回転の候補
写真が逆さまになっていると「正しい向きに直しませんか?」と提案してくれます。複数の写真をまとめて回転できるので非常に便利です。
アニメーション、コラージュ、ムービーの作成
どれも楽しい機能ですが、ここではコラージュとムービーの作成機能を簡単に紹介します。
コラージュ機能は複数の写真をレイアウトされた1枚の画像として作成するもの。好きな写真を選んでポチッとするだけで、簡単にコラージュを作成可能。わざわざ他のアプリをインストールすることなく、Googleフォトだけで完結します。
ムービーの作成機能では、作りたいムービーのコンセプト(子どもの成長、1年のまとめ、など)を選ぶだけで、自動的にムービーを作ってくれるのです。
私は子どものムービーを作成して両親に送っていますが、ただ撮影しただけの動画と違って音楽付きで編集されているので見ていて楽しく、非常に喜ばれます。
検索
フェイスグルーピングはもちろん、「猫」や「犬」といったワードや撮影場所でも検索できるのは、目当ての写真を探す時に非常に便利です。
検索機能はAmazon Prime Photosでも利用できますが、そのクオリティはGoogleフォトの方が上。特にすごいと感じるのは、写真に写っている文字の内容まで検索できることです。
例えば以下の画像のように「協会」と検索すると、Amazon Prime Photosでは該当データが見つからないのに対し、Googleフォトでは「協会」という文字を含む画像まで探し出してくれます。
最近は大切な書類を写真に撮って残す人も増えています。そういう人にとって、文字まで検索できるGoogleフォトは非常に便利でしょう。
3. 使いやすさで比較
人によって感じ方は違うでしょうが、私はクラウドストレージに保存した写真を見る頻度や使う頻度が高い人ほどGoogleフォトの方が便利だと思います。
Googleフォトはデータを自動的に、スクリーンショット、自撮り、動画といったカテゴリごとにまとめてくれるため、目当てのデータを探しやすいです。
逆に、単にバックアップだけ取ればいいという人はAmazon Prime Photosで十分でしょう。
また、共有のしやすさという点でもGoogleフォトは使いやすく感じます。
Googleアカウントを持っている人と共有アルバムを作成すれば、そのアルバムにそれぞれが自由にデータを追加、閲覧することができます。
Amazon Prime Photosでも同じことができますが、こちらはファミリーフォルダというものを利用する必要があり、共有相手が最大6人までという制約があるのです。
単に写真を渡したいだけ(閲覧のみ)ならファミリーフォルダを利用する必要はありませんが、ひとつのフォルダにお互いがアップロードしたい場合は不便に感じるでしょう。
写真だけならAmazon、動画も保存したいならGoogle
ここまで3つの観点で各サービスを比較してきましたが、コスパ重視で考える場合、写真だけ保存できれば良いならAmazon Prime Photosで十分でしょう。
しかし動画も保存したい場合、あるいはGoogle Photoの機能に料金以上の魅力を感じる場合は、Googleフォトに課金しても後悔しないはずです。
それぞれに良さがあるので、自分に合ったクラウドストレージサービスを選んでください。