息子が生まれてからずっと、密かな野望を温めてきました。
それは、「親子二人で、未知の世界を探検してみたい」というもの。
まったく知らない場所で一緒に過ごしてみたい。
彼が中学生になるタイミングで「今だ!」と思い、
数ヶ月でバタバタっと行き先を決め、長年の野望を決行してきました。
どこに行こうか
最初の一歩としてどこの国が妥当なのか。
「身の危険を感じる場所」は避けたいけど、「快適なリゾート地でのんびり」もまた違う。
いろんな人からいろんなお薦めを聞く中で、
「ヨーロッパとアジアの境目、ボスポラス海峡を一緒に眺めては?」
という言葉に気持ちを動かされ、トルコ/イスタンブールが最有力候補に。
歴史的な知見も疎ければ、現地語も「こんにちは」すらわからない。
この、何にもわからない感じが、すごくいい。
費用的には、やや無理をする結果になりましたが、心は決まりました。
旅行の振り返り【父親視点】
<旅行当日まで>
・「イスタンブールで5日間を過ごす。以上。」
これが、今回の旅の計画の全てでした。あとは現地で考える。
・息子にとっては「海外」というものがいまいちピンときてない様子。
でも、だんだん「楽しみだ」という言葉が聞こえてきました。
<現地までの道中>
・成田空港からイスタンブール空港まで、片道13時間。
映画を見たりしながら、二人ともとりたてて問題もなく過ごせました。
・現地に着いたらまだ夕方で、長い長い初日となりました。
しかしこれが、息子の体調不良につながります。
食べ物や時差ぼけや匂いや、いろんな要素が重なったのか、
着いた翌日の夜ホテルで豪快に吐き、その後ずっと調子が悪い日々が続きました。
<現地での日々>
・毎朝「今日はどうする?」と話し合い、二人でイスタンブールの街を歩く。
息子は食欲がなく、昼過ぎにはホテルに戻って昼寝したりとゆるい日々。
僕は、地元のスーパーでリンゴとかぶどうを買ってホテルに届ける。
・僕は夕方、一人で出かけたりしました。
ビールが飲みたい。でも、売ってないお店も多かった。
<雑感>
・海外で息子と一緒、という状況がじんわり嬉しかった。
・息子には、道案内と、ほんのちょっぴりトルコ語を担当させた。
本を見ながらがんばって話そうとしてた。
・フェリー乗り場で僕が改札を抜けた後、トルコ版Suicaみたいなカードのチャージが切れてしまった。
息子が一人で雑踏に消え、落ち着いてチャージしてきたときは頼もしく感じた。
旅行の振り返り【息子視点】
<旅行当日まで>
・外国は怖いというイメージがあったけど、日本でケバブを食べたり、ガイドブックを見ているうちに楽しみになっていきました。
・パスポートを手にしたときはうれしかった。
<現地までの道中>
・飛行機はすごい退屈だった。ぜんぜん寝られなかった。
映画もトルコ語と英語しかないものも多かった。
機内食が楽しみだったけど、チーズが食べられなかった。
・タクシー乗り場で、大声で喧嘩してる人がいてびっくりした。
野蛮な人なのかと思って怖かった。
タクシーに乗ったら、ハンドルが逆、通行方向が逆で驚いた。
<現地での日々>
・朝、街に出かけるとき、不安だった。
坂が多いなと思った。
歩道と車道が区別つけられてなくて歩きにくい。
・建物とかに一つ一つ名前をつけながら歩いた。
巨大な石碑にジェンガ、とか。
・トプカプ宮殿でガードの人が二人、銃を持ってた。
間近に大きな銃を見たの初めて。怖かった。
・グランドバザールでは、お菓子の匂いがだめだった。
スノードームがたくさんあって記憶に残ってる。
・レストランでは料理の名前がおもしろい。
見たことないジュース。
イカフライは味がついてないし、肉もパサパサだし、食べ物はいまいちだった。
・街の中は、たばこと匂いが嫌だった。
吸い殻と、ひまわりの種があちこちに落ちてる。
・新市街は、人が多すぎて空気が苦手だった。
・スーパーで買ったくだものは、種いっぱいで苦かった。
日本のものは質が高いなと。
りんごもちっちゃい。
・モスクはおしゃれだと思った。シャンデリアとか。
日本もお寺では静かにしてるし、似てるな。
・お店の人、街の人がすごい話しかけてくる。
・駅員さんに聞いても、接客態度わるい。
・よく使ったトルコ語。
「日本」は「ジャポンヤ」。
「こんにちは」は「メルハバ」。
<雑感>
・最後の日、もうおわりなのか、と思いながら海を眺めてた。
ちょっと残念な感じ。
・日本に着いてほっとした。
食べたラーメンがおいしかった。
・外国にはまた行ってみたい。
まとめ
最後の夕方、僕はマルマラ海沿いに、息子を連れ出しました。
地元の人々がゆっくり過ごしていて、僕はとても気に入って毎日のように通った場所。
ベンチに座って、1時間ほどぼんやり海を見て過ごしました。
トルコのEFESビールも買っておいたので、息子のミネラルウォーターと乾杯。
これが、今回の旅のハイライトだったと思います。