インターネット経由で利用できるオンライン図書館「国立国会図書館デジタルコレクション」をご存知でしょうか。
膨大な資料を有している日本唯一の国立の図書館「国立国会図書館」のことは知っているという方は多いかもしれません。
実は、国立国会図書館が有している資料の一部は「国立国会図書館デジタルコレクション」として、インターネット上で公開されているのです。
しかも2022年12月にはリニューアルが行われ、オンラインで全文検索できる資料が約50倍(5万点→247万点)に増え、ますます便利になりました。
※参考
https://www.ndl.go.jp/jp/news/fy2022/__icsFiles/afieldfile/2022/12/02/pr221202_01.pdf
今回は本が好きな方や、仕事で資料検索が必要な方の強力ツールになり得る「国立国会図書館デジタルコレクション(以下、デジタルコレクション)」について紹介します。
デジタルコレクションの資料区分
デジタルコレクションで利用できる資料には、次の3つの区分があります。
ログインなしで閲覧可能
利用者登録をしなくても自宅のパソコンやタブレットで資料を閲覧できます。印刷も可能です。
送信サービスで閲覧可能
「個人向けデジタル化資料送信サービス」を利用すると資料を閲覧できるようになります。
このサービスを利用できるのは日本国内居住者で、利用規約に同意し、国立国会図書館の「登録利用者(本登録)」です。
資料は印刷も可能です。
国立国会図書館内限定
国立国会図書館内でしか閲覧できません。
デジタルコレクションの基本的な使い方
それでは早速デジタルコレクションを利用してみましょう。
まず、デジタルコレクションのトップページにアクセスしてください。
利用したい資料の区分を選び(上画像の1)、キーワードを入力して検索します(上画像の2)。
今回は『半七捕物帳』などの著書で有名な小説家「岡本綺堂」の「ログインなしで閲覧可能」な資料を探してみましょう。
検索すると、結果が画面の右側に現れます。左のメニューでは、資料の種類などを絞り込めます。
続いて、検索結果から表示されたタイトル「維新前後」をクリックしてみました。
本の見た目がそのまま表示されました。絶版本が手元にあるようで嬉しいですね。
なお、本の画像をそのままスキャンしただけに見えますが、全文検索にもしっかり対応しています。右上のメニューから「全文検索」が可能です。
デジタルコレクションの資料をダウンロード&印刷しよう
デジタルコレクションの大きな特徴は、資料を自分のデバイスにダウンロードしたり、印刷したりできる点です。
しかも、やり方はとても簡単になっています。
まず、資料閲覧画面右下の「印刷」ボタンをクリックします。
ファイル形式、解像度、範囲を選んで「ダウンロード」ボタンをクリックします。
ダウンロードできたらファイルを開き、印刷メニューから印刷を行いましょう。
画像検索機能も使ってみよう
デジタルコレクションには画像検索機能もあります。
この機能を使うと、デジタルコレクションの中にネット上や手元のファイルと似たような構図の画像がないかどうか検索できます。
まず、検索画面トップの「画像検索」をクリックします。
手持ちの画像をアップロードするか、Webに公開されている画像のURLを入力して検索できます。
試しに以下のような図をアップロードしてみました。
すると、検索結果は以下のように表示されました。
膨大な資料の中から、似た画像を探し出してくれました。(ただし、画像検索の精度はあまり高くないように感じます)
無料で使えるのがありがたいサービス
デジタルコレクションは、無料で使えるとは思えないほどサービスが充実しています。
これまでなら国立国会図書館や近所の図書館まで出向かなければならなかったことが、自宅で完結するようになるかもしれません。
機会があればぜひ、一度利用してみてください。
※出典:国立国会図書館ウェブサイト