同性パートナーの家族関係を証明する「パートナーシップ証明書」を民間で発行するサービス「Famiee(ファミー)」が公開され、注目を集めています。
https://www.famiee.com/
同性パートナーシップ証明制度とは、戸籍上は同性のカップルに対して二人のパートナーシップが婚姻と同等であると承認し、自治体が独自に証明書を発行する制度のこと。2015年に渋谷区や世田谷区で同時にスタートし、現在では70以上の自治体で導入されています。
証明書が発行されることにより、公営住宅への入居が認められたり、医療、保険や携帯電話の契約など、さまざまなシーンで同性パートナーが家族同様に扱ってもらえるようになります。
しかし、現状は自治体が独自に取り入れている制度ということになるため、その自治体の在住者でなければ利用できません。制度を取り入れていない自治体に転居をすると無効になってしまうというデメリットがあるのです。
Famieeは民間でパートナーシップ証明書を発行するサービスのため、在住している自治体にかかわらず、受け入れ表明をしている全国の企業やサービスで証明書を利用することができ、家族同等に扱ってもらえるようになります。
証明書を利用可能な事業者は2021年3月上旬の時点で約40社となっていて、受入可能企業・サービスは随時拡大していくそうです。
また、証明書の発行にはブロックチェーンの技術を取り入れていることも注目されています。ブロックチェーンとは近年注目されている新しいデータベースのことで、データが地理的に離れたサーバーに分散されて保持されるため、改ざん耐性に非常に優れているという特徴があります。
パートナーシップの申請はスマホアプリ上で完結するため、役所に二人で出向いたりする必要がありません。申請時に提出する個人情報もサーバーには保存されず、第三者に関係が知られる心配をせずに利用できるというメリットもあります。
2021年3月時点ではまだiOS版のみの対応となっていますが、今後Android版の開発も予定されているそうです。