<推し>が見つかる? AI界を牽引する4人のCEOたちの意外な素顔
各社のAI開発合戦が続き、「どのAIがどんなアップデートをしたか」といった情報があふれています。
そんな中、Claude(クロード)を開発するアンソロピック社が2026年、軍事転用や監視目的でのAI利用制限を撤廃せよという米国防総省の要求を拒否し、法的対立も辞さない構えを見せた、というニュースが流れました。
それを見て、おお、と思ったのです。
これまで無味乾燥だったAIツールに、作り手の「意思」が宿った気がしたから。
かつてWindowsといえばビル・ゲイツ、Appleといえばスティーブ・ジョブズを想起できたのに比べ、現在、AIツールのCEOの顔はあまり一般的とは思えません。
そこでAIツールを4つ選び、それぞれのCEOの経歴や人物像を、Wikipedia(日本語版|英語版)を元に紐解いてみました。
(※年齢は2026年現在の推定です)
1. サム・アルトマン(OpenAI社)
代表ツール:ChatGPT
1985年生まれ(41歳)

[ソース]
【経歴】8歳でMacを手にし、コーディングを学ぶ。
19歳で起業、スタンフォード大学を中退。
30歳でOpenAIを共同設立し、37歳でChatGPTをリリースした。
【人物】投資家として30歳でフォーブスのトップ投資家に選出。
幼少期から菜食主義者で、17歳でゲイであることを公表。
AIを「人類全体に利益をもたらす公共財」と定義する。
2023年、理事会から突如CEO解雇を宣告されるも、直後に社員のほぼ全員(約700人以上)が「サムを戻さなければ全員辞める」と署名し、わずか5日で復帰。部下から圧倒的な支持を集めている。
【話す様子】
2. ダリオ・アモデイ(Anthropic社)
代表ツール:Claude(クロード)
1983年生まれ(42〜43歳)

[ソース]
【経歴】2000年、物理学オリンピック米国代表に選出。
スタンフォード大学を経て、プリンストン大学で生物物理学の博士号を取得。
2016年、OpenAIへ入社。研究担当副社長としてGPT-3の開発を主導したが、経営方針の相違からOpenAIを去り、妹のダニエラらとAnthropicを設立した。
【人物】AIの安全性(AI Safety)確保を研究の核心に据えており、その信念からOpenAIのCEO後任打診や合併提案も拒否している。
私生活では長年の菜食主義者。
生物兵器や独裁への悪用リスクに強い警鐘を鳴らしている。
TIME誌の「最も影響力のある100人」にも選出されている。
【話す様子】
3. ムスタファ・スレイマン(Microsoft AI社)
代表ツール:Copilot(コパイロット)
1984年生まれ(41〜42歳)

[ソース]
※日本語版なし
【経歴】ロンドン出身。
19歳でオックスフォード大学を中退し、若者向けの電話相談サービスなど、社会活動家としてキャリアを開始。
26歳で「DeepMind」を共同創業(後にGoogleが買収)。2024年、40歳でMicrosoft AIのCEOに就任。
【人物】AI倫理の先駆者として、技術者の社会的責任を強調。著書『The Coming Wave』では、AIがもたらす「豊かさ」と、生物兵器などの「破滅的な悪用」の両面に警鐘を鳴らしている。
一方で「マネジメント上の問題(従業員への威圧的な言動)」により休職した過去がある。
また、「ウェブ上のコンテンツはAI学習に自由に利用可能であるべき」と提唱し、論争を呼ぶ。
【話す様子】
4. アラヴィンド・スリニヴァス(Perplexity AI社)
代表ツール:Perplexity(パープレキシティ)
1994年(32歳)

[ソース]
【経歴】インド生まれ。
2021年にUCバークレーで博士号を取得後、OpenAI研究員を経て、2022年にPerplexity AIを共同設立し、28歳でCEOに就任した。
【人物】自らを「WikipediaとChatGPTの子ども」と称し、ユーザーに対して誠実かつ正確な情報を提供することを経営の核に据えている。
引用元のメディアや出版社に収益を還元する「パブリッシャー・プログラム」の導入を主導するなど、コンテンツ制作者との共存を模索する姿勢を示している。
また、生涯一度も動物性食品を口にしたことがない厳格な菜食主義者である。
【話す様子】
まとめ
アパレルやアウトドアブランドなど、選ぶ時に我々は機能だけでなく、そのブランドが掲げる「思想」にも惹かれます。
AIツールもまた、その機能だけでなく、背後にある「思想」が選ばれる基準の一つになるんじゃないか。
くだけた言葉を使うなら、「推し」が見つかるんじゃないか、と思いました。
4人のうち3人が菜食主義者、という共通点もおもしろい。
次にAIを立ち上げたとき、その画面の向こう側にいるCEOたちの「意志」を想像してみると、ツールの使い方も少し変わってくるかもしれません。
オリカワシュウイチ
映像クリエイター。絵コンテコーチ。 初心者の映画制作をサポートする活動を全国で続ける。埼玉県在住。 仲間ゼロ・カメラ1台から映画作りをスタートし『映画工房カルフのように(http://karufu.net/)』を立ち上げ、セミナーやワークショップを通して、これまで1000人以上に映画作りをアドバイスする。スタローンに生で会ったことのある広島県人。 著書に『事例で学ぶ1分間PR動画ラクラク作成ハンドブック』『iPhoneで作ろう ビジネス動画の教科書』(共にペンコム)がある。