面識のない人とのネット取引で便利な「エクスクロー決済」

エクスクロー決済とは、簡単に言えば見知らぬ人同士の金銭のやり取りを会社が仲介してくれる決済方法です。

インターネットが普及する以前は、見知らぬ人同士がお金をやり取りする機会というのは限られていました。しかし現在はネット上で顔も知らない相手と連絡を取り合い、商品を売り買いできる時代。以下のように身近なオンラインサービスでもエクスクロー決済を取り入れています。

  • メルカリ
  • Yahoo!オークション(ヤフオク)
  • BASE
  • ココナラ
  • ランサーズ
  • クラウドワークス

エクスクロー決済という言葉を知らなくても、いつの間にかサービスを利用していたという方は多いのではないでしょうか。

今回はエクスクロー決済の基本的な仕組みに加え、実際に使ってわかったメリットデメリットについても紹介します。

エクスクロー決済が必要な理由

さまざまなオンラインサービスがエクスクロー決済を取り入れている最も大きな理由は、オンラインで取引をする相手が信頼できるかどうかわからないからです。

例えば、代金を支払ったのに商品を配送してくれない売り手や、商品を送ったのに支払いをしない買い手もいるかもしれません。開示されているプロフィールや連絡先などの情報はいくらでも偽装できますので、連絡を取ろうと思ってもそのまま逃げられてしまう可能性が高くなります。

そこで、第三者にお金を預けて、取引を仲介してもらうエクスクロー決済の需要が生まれたのです。

エクスクロー決済の流れ

それでは、エクスクロー決済のおおまかな流れを紹介しましょう。

① 売買の契約が成立すると、買い手は売り手ではなく仲介してくれる会社に代金を支払います。

② 仲介会社から支払いの通知を受け取った売り手は、買い手に対して商品を発送します。

③ 買い手は商品を受け取ると、その旨をエクスクローサービス会社に通知します。

④ 仲介会社は買い手から預かっていた代金を売り手に支払います。

もし仮に買い手が料金を支払わなければ①の時点で取引が止まりますし、逆に売り手が商品を発送しなければ③の時点で取引が止まり、支払っていた代金は返金されます。取引相手が不誠実だった場合も、被害を受けることなく取引を解消できるのです。

実際に利用して感じたメリットとデメリット

私は普段から不用品の売買にはメルカリやヤフオクを、仕事受注にはランサーズやクラウドワークスを利用しています。実際に利用してみて感じたメリットは、やはり取引への安心感が違うことです。

Twitterやブログから取引を持ち掛けられることもありますが、どんなに条件がよく見える取引でも「ちゃんとお金を支払ってもらえるのだろうか」「商品は届くのだろうか」という心配が大きくなります。その点、エクスクロー決済ならこちらが一方的に損する事態は避けられます。

ほかにもエクスクロー決済を導入しているプラットフォームは、安全な取引のためのシステムをいくつも用意してくれています。

例えば、取引に応じた評価が付くというシステムです。評価が低い相手はトラブルにつながる可能性が高くなるので、未然に避けるということが可能になります。

一方、デメリットは手数料が発生することや、プラットフォームごとの規約を守らなければならない点です。多くのサービスは手数料を取ることでサービスを維持しており、会員同士がプラットフォーム外で取引するのを禁止しています。

しかし「手数料は安全な取引をするための必要経費である」と考えることもできます。個人的にエクスクロー決済はメリットの方が大きく、便利なサービスだと思います。

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