インターネットニュースサイトの「ギズモード・ジャパン」に先日掲載された「南極の海の氷、過去最低レベルの量まで下がったらしい…」という記事が話題になっているようです。
南極の海の氷、過去最低レベルの量まで下がったらしい… https://t.co/HiOLOWsJnI
— ギズモード・ジャパン (@gizmodojapan) February 27, 2022
このほどNational Snow and Ice Data Center(NSIDC)は、1979年に衛星で南極海に浮かぶ氷の量を観測し始めて以来、同海域の氷で覆われた海の広さが、初めて200万平方kmを下回ったと発表しました。
引用元:https://www.gizmodo.jp/2022/02/antarctic-sea-ice-record-low.html
これはもちろん地球温暖化の影響によるもの。南極だけでなく、グリーンランドや北極でも氷河や氷床の融解が想定以上の速度で進んでいるそうで、これらは地球規模の海面上昇を引き起こすと言われています。
では、実際にはどのくらい海面が上昇してしまうのでしょうか。
これには諸説あり、検索して調べてみると今世紀末までに1メートル程度上昇するという予測もあれば、2〜3メートル上昇するとする予測もありました。
もし海面が2〜3メートル上昇すると、単純に考えれば海抜2〜3メートル以下の地域は水没してしまうはず。でもそれがどのくらいの影響を及ぼすのかというと、いまいちピンとこないのではないものですよね
そこで、ぜひ一度見ていただきたいのが「Flood Maps」という地図サイトです。
Flood Maps
http://flood.firetree.net/?ll=37.3025,140.9341&zoom=5&m=2
「Flood Maps」はNASAが提供しているデータを元に作成された海面上昇をシミュレーションできる地図サイトです。上の画像やリンク先では海面が2メートル上昇した場合の日本列島を表示しています。
地図は他のWebマップサービスと同様に、縮尺や表示位置を自由に変えることができます。
海面上昇2メートルのまま関東地方にズームしてみると、江戸川区、葛飾区、墨田区などの下町が広範囲で水没。さらに河川沿いも川幅が広がるのか水没すると予想されていました。
名古屋周辺や大阪でもかなり広範囲が水没してしまう予想になっています。
九州では佐賀市周辺がほとんど水没してしまいました。かつてお笑い芸人のはなわさんが「佐賀には何もない〜」と自虐的に歌っていましたが、海面が2メートル上昇すると本当に何もなくなってしまうかもしれません。
また、この地図では左上の「Sea level rise」の項目から上昇幅を調整することもできます。最大で60メートル海面上昇した場合の地図を見ることができるので試してみると、日本列島の形が大きく変わってしまいました。
これはさすがに極端な例ですが、2メートルの海面上昇でもかなり大きな影響が出てしまいそうなことがわかります。
個人レベルですぐにできる対策は少ないかもしれませんが、このままでは大変なことになりそう、ということはしっかり意識していきたいですね。