最近になって「NFT」という言葉を耳にする機会が増えました。
先日ウェプレスでもNFTを紹介する記事を掲載しましたが、簡単にいうと「デジタルデータに“唯一の価値”を付加する仕組み」になります。
例えば、画像ファイルやテキストファイル、音楽ファイルなど、各種デジタルデータは容易にコピーが可能です。
もともとのデータがどんなに希少なものだったとしても、デジタルデータなら1万個でも1億個でも無限に複製できてしまいます。
物や情報は希少性があるからこそ価値が生まれるところがあり、無限に複製できるデジタルデータ自体はこれまで価値が生まれにくいものでした。
ところが、NFTはそんなデジタルデータに対し、誰が「所有」しているかを示すことができる仕組みとなっています。仮想通貨にも使われているブロックチェーンという暗号化技術を使用し、デジタルアートやデジタルコンテンツに対して、誰の所有物なのか追跡できるようになっているのです。
NFTでデジタルデータが唯一無二の存在であることを証明できるようになったため、デジタルデータにも希少性が生まれました。つまり、デジタルデータの価値を示すことができるようになったのです。
アートからスポーツまで……NFTの活用事例
デジタルアートのオンラインマーケットプレイスとして有名なのが「OpenSea」です。
2021年にはツイッター創始者のジャック・ドーシー氏の最初のツイートが出品・落札され、村上隆氏の出品などのニュースも世間を駆け巡りました。
また、アメリカのプロバスケットリーグNBAは「NBA Top Shot」というサービスで、NFTを使ってプレイシーンをデジタルトレーディングカードとして販売しています。
「NBA Top Shot」は立ち上げから数ヶ月で数百億円規模の売上をあげたとも言われ、新たなビジネスモデルとして注目を集めるものです。
映像のオフィシャルライセンスを取得したNFTトレーディングカードコンテンツの例としては、カナダのDapper Labs社が2020年10月にリリースした「NBA Top Shot」があげられ、累計で約765億円以上を売り上げる※など新しいユーザー体験の一つとして、今後も市場の拡大が見込まれます。
※https://www.dapperlabs.com/#products
引用元:https://mainichi.jp/articles/20210825/pls/00m/020/532000c
また、日本国内のプロスポーツでもNFTを使ったビジネスへの取り組みが始まっています。2022年1月11日の日本経済新聞にはこんな記事が掲載されていました。
プロスポーツクラブによる非代替性トークン(NFT)事業への参入が加速してきた。サッカーJリーグ1部(J1)の浦和レッドダイヤモンズ(さいたま市)が月内にも発行する方針を固めたほか、プロ野球パリーグ6球団も販売を始めた。デジタル資産を通じファンコミュニティを構築すると同時に新たな収益源にする狙いがある。
引用元:https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB07ASE0X00C22A1000000/
このように、NFTはデジタルデータに向けて広く利用が可能なため、アートやデジタルコンテンツ、トレーディングカード等でも活用が始まっています。これからもその用途が広がっていくことでしょう。
個人的には、応援している横浜DeNAベイスターズが始めた「デジタルムービーコレクションサービス」が、親会社のビジネスとも親和性が高く、注目しています。