僕は30年にわたり、映画作りについて初心者から膨大な相談を受けてきました。
ただ振り返ってみると、相談の多くはとても似ている。
だったら、代わりに答えてくれる“僕の思考を持ったAI=チャットボット”があったらいいんじゃないか。
そんな思いを叶えてくれたのが、ChatGPTの「マイGPT」機能。
実際に作ってみたら、まるで過去の自分がそこにいるような、不思議な体験が待っていました。
「マイGPT」って何?何ができるの?
マイGPTは、ChatGPT Plusユーザーが作れるカスタムAI。
自分の資料や文章を読み込ませて、<自分専用のChatGPT>をつくることができます。
例えば、
・自分のメモや原稿を読み込ませて「過去の自分」に相談
・昔の考え方をもとにアイデア出しをサポート
まるで、自分の脳をAIにコピーするような感覚です。
マイGPTはこう作る
作成手順は以下のとおりです。
1.ChatGPTにログイン。
※ChatGPT Plus加入画面です。
2.右上のアイコンをクリックし、「マイGPT」をクリック。
3.「GPTを作成する」をクリック。
4.細かく設定内容を記入していきます。
このあたりは、方針が決まってないともたつくかもしれません。
5.ここで過去のデータをアップします。
準備したのは、これまで16年にわたって配信してきた800本のメルマガ(カウントしたら約365万字)。
不特定多数の人に公にしてきた内容で、著作権的にも問題ありません。
アップできるファイル数は現在最大20ファイル。
僕は、800本のテキストファイルを、100本ずつ8つのテキストファイルに分けてアップしました。
これらを読み込ませて完成したマイGPTがこちらです(誰でも試せます)。
「過去の自分」と会話してる感覚に
試しにマイGPTに「絵コンテのこと教えて」と聞いてみると、
「あ、自分がよく言うやつだ」と感じるフレーズで、ちゃんと答えてくれる。
URLをシェアしなければ、自分だけのためにも使えます。
「自分がよく語るテーマTOP5」といった情報整理や、
「これまで触れてなかった映画工程のネタを挙げて」などの“引き出し”まで教えてくれて面白い。
ただ、自分の範疇にないことを聞かれると、別の情報源から引っ張ってきてるのも見受けられます。
例えば、「女性の口説き方」とか聞けば答えてくれるけれど、僕はメルマガで一度も触れたことがない。
だから、出てきた答えがすべて僕の考えだと思われるのも困ります。
注意点はありますが、ある程度の情報がある人や組織に、「マイGPT」は役立ちそうです。