スマホ用ガジェット紀行:リグ編

ひとは誰でも、ハマって散財してきたものが、一つや二つ、いや、七つや八つはあることでしょう。

僕にとってのその一つは、間違いなく【カメラリグ】です。

カメラリグというのは、カメラのためのパワースーツみたいなもの、と言えばいいでしょうか。

「カメラ用ガジェット」なんて表現にすれば、興味を持つ方も一定数いるかもしれません。

 * * * *

 目次
  • カメラリグとは?
  • ビデオカメラ用のリグを海外から購入
  • 一眼レフ用のリグに変更
  • ワークショップでも使用したが・・
  • スマートフォン用のリグに変更
  • ついにリグ友に出会う!
  • リグを扱うメーカーのご紹介
  • まとめ
  • カメラリグとは?

    改めて「カメラリグとは?」をまとめておきます。

    カメラというのは単体で使うだけでなく、いろいろな他の部品や器具と組み合わせて使うことでパワーアップします。
    専用のマイクやミニ照明、モニターなど(「アクセサリー」)をとりつける「アクセサリーシュー」というものが付いています。

    ただ残念なことに、一つのカメラに一ヶ所だけ。
    また、必ずしもアクセサリーシューに取り付けられる器具ばかりでもありません。

    ここで登場するのが、カメラリグ(rig=装備)。
    カメラにリグを使うことで、いや、正確には「リグにカメラを取り付ける」ことで、様々な器具、部品を一気に取り付けることができるようになります。

    カメラリグを使うと、カメラがでっかく、ゴチャっとしてきます。

    ビデオカメラ用のリグを海外から購入

    最初に買ったのはこちら。

    検索して検索してようやく見つけた海外のサイトで、おそるおそる注文したのです(確か2006年くらいの話)。

    使用していた当時のカメラ、DVX100に取り付けられるサイズのリグ。
    カメラ自体がそこそこ大きいので、とにかく巨大なものとなりました。

    この全体がリグですが、レンズの前の板をレンズフード、レンズフードを支える部分をマットボックスと言います。

    買った直後はうれしくてうれしくて、毎日取り出しては触っていましたが、あまりの大きさと重さ、そしてセッティングの面倒さがあって、実際の撮影現場に持っていくことはありませんでした。

    一眼レフ用のリグに変更

    それから数年経ち、2011年に一眼レフで映画を撮り始めました。

    ちょうど一眼レフで映画を撮るのがブームになってきたからだろう、って?

    いいえ、違います。

    一眼レフの方が、リグの種類が多いことに気づいたからです。

    ビデオカメラは、右手で持って左側に液晶レンズがついています。
    つまり、左右対象でないため、リグの形も複雑になってしまう。

    一方、一眼レフはご存知の通り左右対象であり、何より小型です。
    これがリグが作りやすい理由でしょう。

    買った直後はうれしくてうれしくて、毎日取り出しては触っていましたが、やっぱり大きいし重く、そしてセッティングの面倒さがあって、だんだん撮影現場でも使わなくなっていきました。

    ワークショップでも使用したが・・

    それから再び、ビデオカメラに戻ってきました。
    (当時、30分以上撮れないとか、録音モニタリングができないとかいろいろあり)

    そしてこのビデオカメラに合うリグを購入。
    ただし、過去の反省から、あまり大き過ぎず、セッティングも簡易なものを選択しました。

    この頃は東京で盛んに映画制作ワークショップをやっており、大阪にも進出を始めました。
    当然のようにリグも持っていきます。

    ただでさえ荷物が多いのに、カバンの半分くらいをリグが占めるという状況にかなり苦悩はしましたが、それでも持参し続けました。
    リグに惚れ抜いてましたから。
    ※いくつもバージョンが変わってます。

    しかし・・。
    ワークショップ開始直後だけはみんな物珍しそうに見てますが、撮影が始まった途端、面倒がって誰もがリグを外してしまう。

    僕は毎回、意地でも持参し続けましたが、何度開催しても、やがて誰も触らなくなりました。

    スマートフォン用のリグに変更

    世の中にスマートフォンが広まります。
    僕は最初Android端末を使っていましたが、iPhoneに切り替えました。

    専用のリグの種類が圧倒的に多かったからです。

    ハリウッドでiPhoneで撮った映画が賞を獲った時、僕が目を奪われたのはiPhone用のリグでした。

    レンズも変更でき、ステディカムにも装着できる。
    マイクや照明、モニターだって付けられる。
    そして何より、小さい!

    僕のリグ魂に火がつきます。

    これらのリグを総動員してスマホ映画も撮りました。
    本音を言います。

    「いっぱいつけられて幸せだったけど・・・面倒くさい」

    ついにリグ友に出会う!

    ある映画の撮影現場で、僕はあるものに目が釘付けになりました。
    そこにいたカメラマンが助手と一緒に組み立てていたもの、それは・・!

    僕は、はやる気持ちを抑えて話しかけました。
    「すみません!そ、それは、ZACUTO(ザクート)ではないですか?」

    「そうですよ。よくご存じですね」

    以来、このカメラマンYさんとはいろんなお仕事でご一緒させていただき、会うたびにリグ話(バナ)に花が咲くリグ友となりました。

    リグを扱うメーカーのご紹介

    ZACUTO(ザクート)が登場したので、他のメーカーもご紹介しておきます。
    すべて海外の会社で、基本的に「スマートフォン用」か「一眼レフ用」です。

    <欧米系>
    ZACUTO:赤と黒がかっこいいが高い
    MOMENT:木目機材がおしゃれ
    Beastgrip:名前の通りゴツさに痺れる
    edelkrone:妙なものを次々開発
    SHOULDERPOD:スマホ専用

    <アジア系>
    SmallRig:すっかり定着した感あり
    Neewer:買いやすい価格帯が魅力
    Andoer:読み方が分からない
    Ulanzi:読み方が分からない

    興味を持った方は、まずSmallRigかNeewerで探してみましょう。
    Amazonで見つかります。

    もう少し変わった機材、マニアックな方向に進むなら、僕の好きなMOMENTやedelkroneを見てみると面白いです。

    まとめ

    カメラをゴタゴタと飾り立てる意味があるのか?と言われればちょっと怪しい。

    しかしながら、「小さい機材だと不安になる担当者」「大きな機材だとやる気が出る役者」、そして「ごちゃごちゃしたものに興奮する制作者(僕)」なども存在します。

    リグの存在とは、性能や効率性よりも、ひとの気持ちに即したものなのかもしれません。

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