最寄駅近くのコンビニの片隅で、懐かしいものを見つけました。
演歌の入ったカセットテープの棚です。
「まだこんなもの売ってたんだ」とまじまじと見てしまうと同時に、ふと思いました。
僕はまだ、DVD教材を販売しています。
誰もがコンテンツをオンライン化しているこの時代に、です。
時々思い出したように注文が入るDVD教材、僕はこれまで何種類も作成してきました。
スタートしたのはもうかなり昔のことになります。
今はあまり見かけなくなりつつある、DVD教材を作る裏側を少しお見せしたいと思います。
* * * *
DVD教材を作って販売するには、結構たくさんの工程があります。
【1】DVDそのものを作る
・映像コンテンツ作成
・DVDメニュー画面作成
・DVDオーサリング
・DVDの盤面デザイン
・盤面印刷
数枚なら自前のパソコンで作る(焼く)人もいるでしょうが、50枚とか100枚とか作る場合は専門業者に発注した方が安く上がります(※次の工程のケースも付いてきます)。
【2】DVDのケースを用意する
・ケースの用意
・ケースの表紙のデザイン
・ケースの表紙の印刷
このケースは、最初のうちは厚みが1センチくらいのものを使っていましたが、これが50枚とかになると結構なスペースをとります。
そのため、ある時期からスリムケースを採用するようになりました。
こちらの写真を見ると、同じ6枚でもまったく違うのが分かると思います。
そして、郵送するにはケースのまま剥き出しで送るわけにはいかないため、段ボールケースに入れます。
梱包材(プチプチ)も準備が必要です。
自分のサイトで販売する分には、以上でやることは終わりです。
これが、通販サイト上で販売する場合、いろいろと必要なものがあります。
【3】ネット通販のための梱包
AmazonでDVD教材を販売するには、次のようなものを用意します。
(1)GS1事業者コードの取得と印刷
(2)シュリンクラップ包装
・熱収縮フィルムに入れ
・圧着し、
・ヒートガンでシュリンクさせます
これで、Amazonに商品登録したりあれこれやって、ようやく出荷となります。
* * * *
DVD教材の販売、なんともまあ、面倒くさいです。
面倒くさい上に、圧着機とかヒートガンなども意外と高くて、最初買うべきかどうか悩みました。
ただ、それらが参入障壁となって、ライバルは増えないとも言えます。
数は少なくなったとはいえ、いまだにDVD教材注文は無くなりません。
先日、僕の部屋にあったこれを見て、小学生の息子が「これ何?」と聞いてきました。
「『ニューシネマパラダイス』はお前には早いよ」と言った後、彼が言いたいのはそこじゃないことに気づきました。
今の小学生は、ビデオテープなんて見たことがないですね。
メディアは、これからも変化し続けるでしょう。
新しいメディアに対応することも大切なことです。一方で、古いメディアもないがしろにするものでもないかもしれません。
うちの近くのレンタルビデオ屋さんも、あれこれ言われてる割にいつまでも賑わってる気がします。
昔、ある役者が笑いながら言ったことを覚えています。
「役者も、がんばってよぼよぼの老人まで続ければ、売れっ子になる確率は格段に上がる」と。
ライバルがどんどんいなくなるから、という意味です。
やった方がいいのか?ではなく、
やったら儲かるの?ではなく、
やれるなら種類は多い方がいい。
僕はそう考えています。