僕の仕事の一つが講師業です。
そして、新型コロナウイルス以後、その多くがZoomを使った開催に変わりました。
世間的にも、多くの方が一斉にカメラやマイクについて語り出した、と感じます。
「あれができる・これもできる」という情報が溢れ出してます。
僕は撮影機材が大好きですが、同時に、あまり信用もしていません。
過去に機材トラブルを数多く経験してきたからです。
常にリスクを考えた機材選定をする、”超びびりタイプ”だと自分でも思います。
積極的に新しい機材のテストはやりますが、仕事となると途端に慎重になります。
機材トラブルについては、大きく次の4種類があると思っています。
【A】バッテリー切れ・容量切れなど時間経過トラブル
【B】複数の人が持ち寄った機材がつながらないトラブル
【C】チェック漏れトラブル
【D】全く想定外のトラブル
それぞれ解説します。
【A】バッテリー切れ・容量切れなど時間経過トラブル
これは分かりやすいですね。
セミナーとなると、90分とか120分とかになるため、バッテリーは必ず電源につないだ状態でないと怖いです。
ビデオカメラなどをウェブカメラとして使う場合も、カメラも電源につないでおきたいですね。
【B】複数の人が持ち寄った機材がつながらないトラブル
何もかも自前で持っていればいいんですが、機材を持ち寄ることも多いでしょう。
ただこれ、落とし穴があります。
「ノートパソコン持って行きます。そちらにプロジェクターありますか?」
「はい、ありますよ」
これで、何度失敗したことか。
行ってみると、ケーブルがつながらない。
プロジェクターはHDMIだけ対応で、こちらはVGAしか使えなかったり。
また、Macは専用の変換ケーブルがないと使えません。
「HDMIケーブル持ってる?」
「あるよ」
これも怖い。
HDMI端子も3種類あって、カメラやモニターによって違うので、つなぐときはそれぞれ専用のケーブルが必要となります。
「録音端子ついてる?」
「ついてますよ」
ノートPCで使うマイクも、ミニプラグなのかUSBタイプなのか。
そしてUSBタイプならUSBの端子の数は足りているか。
また、これは業務用ビデオカメラに限られますが、ミニプラグなのかXLRタイプなのかは注意が必要です。
他人の機材との接続。
個人的にはこれが一番やっかいだと思います。
相手が「大丈夫」「あるよ」と言ってるのに、それをどこまで信じていいのか。
場合によっては、端子名で会話をするのではなく、接続部分の写真を送ったりするようにしています。
あ、ケーブルが届かない問題も多いですね。
【C】チェック漏れトラブル
これは、撮影が始まってからのトラブルですね。
音声が聞こえてないことに気づかない、とか、録音ボタン押し忘れとか。
チェックしてても、一度休憩して再開するときに忘れるとか、撮影が始まったら相手が動いたために構図がずれちゃったとか。
【D】全く想定外のトラブル
これはもう、どうしようもない。
Zoomセミナーに関していうなら、ネットが切れる・固まるとか、ケーブルにつまずいて倒しちゃうとか、理由もなく機材が故障するとか、近くでサイレンが鳴るとか工事が始まるとか・・・。
寒い場所での撮影や、炎天下での撮影も、何が起こるかわからない。
しかし、どうしようもないからと言って何もしないのはダメですね。
どうしようもないからこそ、できることがあります。
それは「余裕を作る」こと。
時間的な余裕、機材の余裕、人手の余裕、そして心の余裕です。
バックアップ機材を用意したり、人手と時間があればパーツを買ってくることもできる。
なにより、事前に実際に余裕を持ってテストすることは大事です。
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一部、普段の撮影の話も混じりましたが、機材トラブルの主だったものを挙げてみました。
Zoomセミナーに関して一番トラブルが多そうなのは、
【B】複数の人が持ち寄った機材がつながらないトラブル
です。
「トラブルの種は、接続部分にあり」
これだけでも覚えて帰ってください。