スマホやパソコンで扱う画像ファイルには「JPEG(ジェイペグ)」「PNG(ピング)」などの形式(拡張子)がありますよね。
近年では「WebP(ウェッピー)」という形式も登場し、だいぶ定着しましたが、そこに「AVIF(エイビフ)」という新しい形式がじわじわと広まりつつあります。
こちらはGoogleやMetaなど大手サービスも採用を進めていて、次世代の標準形式になる可能性があると注目されています。
2018〜2019年頃から実装が始まった「AVIF」

AVIFは、動画圧縮技術「AV1」をベースにした静止画フォーマットです。
AV1は、Netflix・YouTube・Amazonなどが動画配信のために開発・普及させている方式で、その高い圧縮性能を静止画にも活かそうとして誕生したのがAVIFなのです。
その後、AppleやGoogleなど主要ブラウザやOSの対応が進み、採用が拡大し始めています。
「AVIF」の優れている点は?
AVIFが評価される最大の理由は、同じ画質ならJPEGよりも大幅に軽くできる点です。
例えば、同じ写真をJPEGで保存すると1MBなのに、AVIFなら200〜300KB程度に圧縮できるケースもあります。
・低ビットレートでもノイズが少なく高画質を維持できる
・Web表示が速くなる/通信量節約になる
・透過(アルファ)、HDR、アニメーションなど高度な表現に対応
・ロイヤリティ無料で導入障壁が低い
「AVIF」を使うデメリットは?
画質を落とさずにJPEGよりも軽くできるうえ、PNGのように透過もできる。
両方のいいとこ取りをしたようなAVIFですが、まだ使用上のデメリットもあります。
・対応していないアプリ・古い端末では開けない場合がある
SafariではiOS16から基本対応。まだ環境差があります。
・SNSやCMSがまだ非対応のケースがある
例えば、X(旧Twitter)はAVIF投稿に非対応です。
・書き出しに時間がかかりがち
JPEGよりも処理が重く、変換に時間がかかる場合があります。
どんなに性能が優れていても、使えなければ意味がありません。
いきなりすべての画像ファイルをAVIFに切り替えるのではなく、使える場面から少しずつ採用していくのが現実的な使い方となります。
JPEGやPNGを「AVIF」に変換するには
JPEGやPNGなどの画像形式をAVIF形式に変換するには、Photoshopなどの画像編集ソフトを使う方法のほか、オンラインで変換できる無料のサービスを使う手もあります。
「AVIF 変換」などで検索すればたくさん表示されるので、使いやすそうなものを使ってみてください。
今後、画像形式の主流はどうなる?
AVIFはまだ“急成長している途中”であり、広く見れるようになるまでが最大の壁となります。
ですが、その問題が解消されればJPEGの次のスタンダード”になる可能性は十分あるでしょう。
Webページの表示速度は検索評価にも関係するため、Web業界ではAVIFの採用が加速しつつあります。
Google Chrome、Firefox、Safari(最新版)など主要ブラウザで表示対応が進行していますし、WordPressも対応強化が進んでいます。
将来的には「気がついたらAVIFが当たり前になっていた」という時代が来てもおかしくはありません。
まとめ
AVIFは「軽い」と「きれい」を両立できる新世代フォーマット。
まだまだ過渡期ですが、大手の採用によって今後一気に普及する可能性を秘めています。
今すぐすべてをAVIFに置き換える段階ではありませんが、これからの画像技術として覚えておいて損はない画像形式ですよ。


