先日、Webサイトの保守を担当させていただいているお客様から「PDFファイルを公開したいけど、ダウンロードや印刷はされないようにしたい」とご相談を受けました。
PDFファイルをはじめ、画像ファイルや動画ファイルなど、Web上のファイルは基本的に端末にダウンロードしたものを表示させる仕組みとなっています。ホームページに掲載はしたいけど、保存までされてしまったら困るという場合もあるのは理解できますが、それを完璧に実現するのはなかなか難しいのです。
それでもどうにかいい方法がないものかと調べてみたところ、Googleドライブを使うと簡単に設定できることがわかりました。
GoogleドライブにPDFをアップする
まずはGoogleドライブを開き、保存させたくないPDFファイルを通常通りアップロードします。

続いて、アップロードしたPDFファイルを右クリックして「共有」を選択します。

すると上の画面が表示されるので、下部の「一般的なアクセス」の項目を「リンクを知っている全員」に変更。さらに画面右上の「設定」アイコンをクリックします。

設定の画面では「閲覧者と閲覧者(コメント可)に、ダウンロード、印刷、コピーの項目を表示する」の項目のチェックを外します。これでファイルの設定自体は完了。

あとは「共有」の画面を再び開き、「リンクをコピー」をクリック。これでクリップボードにPDFファイルのURLがコピーされますので、WebサイトからPDFファイルをリンクしたい場合はこのURLを使えば大丈夫です。
ダウンロードアイコンが表示されなくなる!
実際にこのURLを開くとどう見えるのか確認する場合は、Googleからログアウトもしくは別のGoogleアカウントでログインしている状態(ファイルをアップした本人以外とみなされる状態)でURLを開いてみましょう。

すると画面右上の印刷アイコンがグレー色になり、カーソルを合わせると「このファイルでは印刷が無効になっています」と表示されます。また、通常時はダウンロードのアイコンも並ぶのですが、こちらは表示すらされません。

これでWebサイトからPDFを開き、すぐにダウンロードして保存したり、印刷をしたりするのをある程度は防ぐことができるでしょう。
テキストのコピーやスクショはできてしまう
なぜ防ぐことができるのは“ある程度”なのかというと、この状態でもPDF上のテキストをコピーしたり、スクリーンショットを撮ったりすることはできてしまうから。なので完全に保存できないとは言えないかもしれません。
とはいえ簡単にハードルを高く設定することはできますし、「ダウンロード・印刷はしないでほしい」というアピールにもなりますし、デザインやレイアウトまで完璧に同じ状態で保存することは難しくなります。
他にも画面上での右クリックを禁止にしたり、いろいろな方法があるといえばあるのですが、Webに公開しているものを保存させないとなるとなかなか完璧な方法はありません。これはその中でも特に簡単に対応できる方法だと感じました。
友人や知人にメールなどでPDFファイルを共有するときにも使えますので、機会があればぜひ試してみてください。