フィッシング詐欺などの迷惑メールは次から次へとバリエーションを変えて送られてきます。中にはものすごく巧妙なものもあったりするのですが、最近はこんな迷惑メールが届いてドキッとしてしまいました。
差出人が「国税庁」と書いてあり、確定申告で使用する国税電子申告システム「e-Tax」の利用者に対し、所得税の未納金があるからと納付を催促するという内容です。
こちらのメールをよく確認すれば、名称が「国税庁」となっている差出人もメールアドレスは適当なフリーメールでしたし、お支払先のURLには「go.jp」という政府を示すドメインが使用されていますが、リンク先は別のサイトが設定されているという、明らかにフィッシング詐欺を狙ったメールになっていました。漢字のフォントもところどころ旧字体が使われているのも怪しいですね。
しかしこの内容は偶然にも私の境遇といろいろ一致。私自身は個人事業主なので、毎年「e-Tax」を使って確定申告をしていますし、つい先日うっかり口座引き落としだと思っていた税金が口座引き落としでなく、振り込みが遅れてしまったということがありました。
しかも今年は確定申告の締切直前に「e-Tax」のサーバーがダウンするというトラブルが発生していて、ちゃんと申告できたか不安に思いながら申告していたんですよね。
冷静に見ればすぐに迷惑メールだとわかりますが、偶然一致する要素がいくつかあると本当に思えてしまうんだなという体験でした。
それにしてもこのメールはなかなか巧妙。この1通だけでなく連日のように同内容のメールが送られてきて、最後はメールのデザインを変えて危機感を煽ってきていました。
これも落ち着いて見れば逆に怪しい要素にも気づけるのですが(確認番号が毎回違う、政府なのに深夜に送ってきている)、実際に未納金があったり、やましいことがあると追い込まれているような感覚になってしまうのかもしれません。
本当にフィッシング詐欺などの業者はあの手この手でメールを送り付けてきますので、皆さまもお気をつけください。特にメール内のリンクは絶対クリックしないようにしましょう。