Webサイトのアクセス解析には、Googleが無料で提供している「Googleアナリティクス」というサービスを使うことがほとんどです。
先日、弊社で管理しているメディアサイトのアクセスデータをチェックしていたら、ある日のアクセス数が爆発的に増えていました。
あるページのページビュー数がいきなり一日2000件を超えていました。これはすごい!
メディアサイトの運営をしていると、時折このように爆発的に流入が増えることがあったりします。
その理由は有名な人がSNSで紹介してくれたり、Googleのトップページで紹介されたり、いろいろなパターンがあるのですが、こういった事象は“バズる”と呼んで喜ぶことが多いです。
参考:「バズる」の意味とは?語源や基準、流行の背景や類語との違いを解説|Chatwork
https://go.chatwork.com/ja/column/business_chat/business-chat-381.html
PVが増えたからといってぬか喜びはできない
バズってページビュー数が増えるのはメディアサイトにとってとても嬉しいこと。特に、「Googleアドセンス」やアフィリエイトなどの広告プログラムを導入しているサイトにとっては広告収入にも直結するので、単純に収益が増える可能性も高いです。
ところが、この時点で喜ぶのはまだちょっと早かったりします。
どんな内容のページビューが多かったのかも確認しておかないと、ぬか喜びになってしまう可能性があるのです。
そこで、1日だけアクセスが急上昇したメディアサイトのページ別の数字を確認してみましょう。
すると、ページビューが多かったページはトップページだったことがわかりました。
いわゆるバズ状態のときはたいてい記事ページが拡散されることが多いので、これはなかなか珍しい、というか怪しい事象です。
気になったのでさらに詳しくデータを解析してみると、やっぱり変なものが見つかってしまいました。
ユーザーがどんなサイトを経由してメディアサイトに入ってきたかを調べてみました。
こちら通常はGoogleやYahoo!の検索からの流入が大半を占めるのですけど、今回はなにやら聞いたことのないサイトからの流入がぶっちぎりの数値を叩き出しています。
サイトの滞在時間も異様に長かったり、奇妙な数値が出ていたりしたので調べてみると、こちらは以前にも紹介した「リファラースパム」というものでした。最近は増えているのでしょうか……。
最近、ポーランドからの不正アクセスが増えているようです
アクセスが急増したと思ったら大半がスパムだった。こんな残念なことはありませんが、仕方ないですね。
ちなみに上の記事でも紹介していますが、このドメインは絶対に開いてはいけません。ウイルス感染やデータを抜かれる可能性があります。
とはいっても、何のドメインなのかが気になるのは当然のこと。調べる場合はURLを直接入力してページを開くことは避け、Googleなどでドメインについて検索をしてみるといいでしょう。
同じドメインのリファラースパムを除外する方法
今回は不正なアクセスが一日に集中していましたが、また同じようにアクセスが集中してアクセスデータを乱されてはたまったものではありません。
先日の記事内ではデータを除外する方法を紹介している記事を紹介して終わってしまいましたが、対策自体は簡単なので実際にやってみます。
まずはGoogleアナリティクスを開き、左メニューの「管理」を開き、「データの収集と修正」メニュー内にある「データストリーム」をクリックします。
するとデータを収集しているサイト名が表示されるので、さらにクリック。
その後ページを下にスクロールしていくと、「Google タグ」という項目が出てくるので、「タグ設定を行う」をクリック。
すると設定項目一覧が表示されるので、下の方にある「除外する参照のリスト」をクリックします。
あとは除外したいドメインをこちらに入れて保存をするだけ。設定する場所にたどり着くまでのページ遷移は面倒ですが、設定自体はとても簡単です。
これで今回設定したドメインからのアクセスは集計されなくなるのですが、結局その他のドメインからの不正アクセスがあったら再び設定をしなければなりません。
どうしても“いたちごっこ”になってしまうところがあるのが残念ですが、しつこくアクセスのあるドメインやアクセス数が多いドメインは設定しておくといいでしょう。