Googleストリートビューが登場したのは2007年頃。
当時は結構な衝撃でしたが、今ではすっかり日常的に使うツールとなりました。
一般的には「これから行く場所を調べる」といった使い方が多いかと思いますが、「昔行った場所を見てみる」という楽しみ方もできますね。
僕が国内外をよく旅行していた2000年前後の、自分が撮った過去の写真を振り返り、当時と今の違いをいくつか調べてみました。
まず、過去の写真を探してみた
2000年前後の写真は、印刷して紙のアルバムに入れています。
その古いアルバムを取り出してきて「景色が写っている写真」を探しました。
これが、思ったよりも少ない・・。
一番多いのは人の写真、そして次は有名な観光地の写真。
なんとか、今は変化してそうな景色の写真をピックアップしました。
今回、記事にまとめるにあたり、紙のアルバムに入っている写真をデジタル化する必要があります。
このデジタル化(印刷した写真のスキャン)には、次のスマホアプリを使いました。
フォトスキャン by Google フォト
<For iPhone>
https://apps.apple.com/jp/app/id1165525994
<For Android>
https://play.google.com/store/apps/details?id=com.google.android.apps.photos.scanner
このアプリを使うと、写真の四つ角をチェックしながら撮影(スキャン)し、多少斜めから撮ってもOKですし、あとでトリミングする必要すらありません。
これで紙の写真のデジタル化は終わり。
ここからは、パソコンでストリートビューを見ながら、写真に写ってる場所に行ってみましょう。
過去の写真と今を比べてみた:国内編
当時の写真に写ってる景色を、ストリートビューで見つけ出すには何らかの検索キーワードが必要です。
この検索方法(見つけ出し方)は、写真によって変わりました。
◎遠野駅(岩手県)2005年
駅名は検索しやすいですね。
こうして見ると、建物は変わっていませんが、駅名の看板が変わっているのがわかります。
◎石和温泉(山梨県)2008年
これも駅名で検索できます。
見てみたら・・・これはもう、変わったなんてもんじゃありません。
懐かしさのかけらもない。
なお、駅のどっち口なのか不明です。
反対側はもっと変わってました。
◎湯田中温泉(長野県)2004年
今回、見つけるのにもっとも時間がかかったのがこちら。
あるはずのものが、無い!
加えて、とても似た看板が少し離れた場所に立っていたのです。
しかし、その看板を通した光景がどう見ても僕の古い写真と合致しない。
どうも看板を移動したらしい、と推測しました。
看板を目印にするのをストップし、背後の「星川館」という宿を軸に調査し、この場所の特定に至ります。
背後の建物、電柱、駐輪場、外灯など、すべてが一致しています。
◎網走川のほとり(北海道)2000年
ちょっと変わり種として、当時描いた絵からも探ってみました。
イラストのいいところは、描いた場所と日付をメモしていること。
しかしこれも、場所を特定するまでに時間を要しました。
ストリートビューはストリート(車道)からの眺めが中心であり、このイラストは人間のみが行き来できる場所から描いてるから。
木々の向こうの景色ですが、パステルカラーの階段と、橋から、ようやく特定に至りました。
※ストリートビューの3Dモードで探す方法もあります。
過去の写真と今を比べてみた:海外編
こちらは、記憶が曖昧だったり、検索ワードが思いつかなかったりと、国内編よりも少し苦労しました。
◎パリ(フランス)2008年
これも見つけやすい。
観光名所ムーランルージュ。
隣のQuickというレストラン?は健在で、1階と2階のロゴが逆に付け替えられてるという、どうでもいい情報がゲットできました。
◎サラエボ(ボスニア・ヘルツェゴビナ)1998年
1992年あたりから1996年にかけて、ひどい市街戦の舞台になったサラエボ。
このなんでもない写真の場所の特定なんて無理だと思いましたが、ふと右の赤いロゴが気になって調べてみたところ、今も開業しているHOTEL ASTRAだと判明しました。
◎モスタール(ボスニア・ヘルツェゴビナ)1998年
ここは、「ボスニア 壊された橋」でネット検索し、モスタールという地名を思い出しました。
当時、戦争で壊された橋と街は、復旧が始まったばかり。
今はすっかり美しい観光地になっているのを見て、少しうれしくなりました。
◎サラエボ(ボスニア・ヘルツェゴビナ)1998年
記憶が曖昧すぎて、なかなか見つからなかったのがこの場所。
特徴的な建造物を写真検索することでたどり着けました。
セビリ、と呼ばれる噴水だそうです。
まとめ
海外編はほとんどがボスニア・ヘルツェゴビナ写真になってしまいました。
途中からどうしても、今どうなってるのか知りたくなったからです。
今回、目的の場所がどうしても見つからず、ボツにした写真も何枚かあります。
例えばこちらの集合写真。
僕はもう、この場所に行くことはできない。
そう思うとなんだか寂しさがつのりました。
「その辺のふつうの景色」は、日常だからこそ、あまり記録に残らないんじゃないか、と感じます。
それらは一部のひとびとの記憶の中にしか残らない。
そして、気づけば一番変化している部分でもあるのかも。
みなさんも、記憶に残ってる場所を、ストリートビューで再訪してみてはいかがでしょうか。