Adobe社のPhotoshopといえば代表的な画像加工ソフトのひとつ。今でこそスマホのカメラアプリなどでも気軽に人物加工ができるようになりましたが、かつては人物写真のレタッチといえばPhotoshopを使っておこなうのが一般的でした。
しかしPhotoshopを使った画像加工はさまざまなことができる分、使いこなすためにはある程度の技術が必要。スマホアプリのようにボタンひとつで加工できるものではないのです。
ところがPhotoshopの最新版であるPhotoshop CC 2021に搭載された新機能「ニューラルフィルター」を使うと、AI技術によって人物が自動で認識され、変更したい項目をスライダーで調整するだけで自由に加工ができてしまうというのです。
早速ですがその機能を試してみることにしました。
まずはPhotoshopを立ち上げ、あまり映りのよくない写真を読み込み、「フィルター」のメニューから「ニューラルフィルター」を選択します。
するとさまざまなフィルターが表示されるのですが、一部はベータ版となっているようですね。ダウンロードをすると使用可能になるフィルターもありました。
ダウンロードして準備が整うと、一発で顔が認識されました。「スマートポートレイト」の項目には「笑顔」「驚き」などの表情の調整や、被写体の「年齢」「髪の量」「顔の向き」なども調整できてしまうようです。
また、一部のフィルターはクラウドで画像データを処理されます。Wi-Fiに繋いだ環境でも加工が終わるまでには数十秒ほどかかりました。
では実際に加工してみた画像を見てみましょう。
「年齢」のスライダーを動かして加工をした画像がこちらです。
こちらは「笑顔」のスライダーを調整した画像です。
髪の毛の量を増やしてみた画像です。
あえて極端に調整してみているので笑ってしまうような画像もありますが、これらの処理を1分程度で済ませることができるのはすごいですね。ニューラルフィルター機能を使いこなせるようになれば、誰かに画像のレタッチをお願いするという必要がなくなってしまうかもしれません。
ほかにもモノクロ画像をカラー化したり、写真上でメイクを施したり、写真をスケッチ状に変換したりと、いじっていると時間を忘れてしまいそうなほど充実した機能が用意されています。
Photoshopを入れているけどあまり活用できていないというかたは試しに触ってみてはいかがでしょうか。