「オンライン配信」の現場

最近、オンライン配信をサポートして欲しいというご相談が増えました。
この1年で、撮影映像を生でインターネット配信する形式が一般にも身近になりました。
動画制作でもオンライン配信でも、現場での撮影機材準備に違いはありませんが、オンライン配信の場合は複数のカメラ映像を切り替えるスイッチング操作が必要になります。
撮影と同時進行で編集していくイメージです。

映像制作会社が使用するビデオカメラやビデオミキサー、マイク等は業務用の機材ですが、インターネット配信の部分は一般の方と同じようにYouTubeやTwitterなどを使用、テロップを流したりする配信用ソフトウエアはOBSなど無料のものを使います。

配信する必要はありますか?

ご相談をいただいた際はまず、生中継の必要性を確認させていただきます。
というのも、準備を整えても当日の回線状態、YouTubeなど配信プラットフォームの都合や状況などで通信インフラの不具合が発生する可能性があるからです。

あるオンラインセミナーのご相談に対して、質疑応答が不要なら撮影編集後の配信で良いではないかとご提案し、請け負わせていただいたこともありました。

配信プラットフォーム

先日、某大学のオンライン卒業式を担当。各学部代表者が卒業証書を受け取るの模様を、卒業生や保護者向けに配信しました。

まず検討したのが配信プラットフォーム。知名度でYouTube、手軽さが魅力のツイキャスやTwitter、配信設定を調整できるVimeoなど様々なプラットフォームがあります。
結局、大学公式YouTubeチャンネルから配信したいという意向で、YouTubeを使って配信しました。

機材のセッティング、通信機器のテスト

卒業式前日は、機材のセッティングと通信機器のテストを行いました。

通信スピードと安定感を考慮すると、現状、有線での接続が絶対条件です。無線しか使えない場合は、下り(ダウンロード)速度重視で上り(アップロード)の速度が制限されているポケットWi-Fiのような機器ではスムーズな配信ができないため、上り速度に制限がない特殊な無線機器を別途手配する必要があります。

この時は学内のネットワークに有線接続しました。

ネットワーク環境によっては、ウィルスやサイバー攻撃への対策として、ネットワークに接続できる機器を制限している場合があります。

某大学の場合も配信で使用するノートPC3台のMACアドレス(ネットワークに接続する機器に割り振られた個体識別番号)を事前にシステム部に登録しました。

卒業式当日

ミスの許されない一発勝負の緊張感はいつもそうですが、当日はトラブルもなくオンライン配信を完了。ご担当者もほっとされていたようで良かったです。

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