「エンターテイメント」と「エンターテインメント」、「シミュレーション」と「シュミレーション」など、どちらの言葉でも意味は通じるけど、どちらで表記するのが正しいのかよくわからない言葉というのは、意外とたくさんあります。
最近では新型コロナウイルスが問題になってきた頃に「コロナウイルス」と「コロナウィルス」のどちらの表記も見かけました。
というわけで今回は、どちらの表記を使えばいいのかわからなくなった場合のWebでの調べ方についてお伝えします。
基本的には信用できるサイトでの表記を参考にする
製品名であれば発売元を、作品名であれば作者のサイトなど、公式サイトと呼べるようなものがあればそれを参考にするのが最も確実です。
コロナウイルスについて報じるサイトや研究者のSNSなどでは「コロナウィルス」と表記する人も見かけましたが、厚生労働省のサイトでは「コロナウイルス」と表記されていたので、「コロナウイルス」と表記するのが正しいと判断して間違いないでしょう。
両方の言葉で検索をかけ、ヒット数を比べて数が多い方を使用するという判断の仕方もありますが、これは必ずしも正しいとは限らないので要注意です。
例えば「エンターテイメント」と「エンターテインメント」で検索してみると、「エンターテイメント」が約9200万件、「エンターテインメント」が約5700万件ヒットしました。※2020年3月現在
数字だけで判断してしまうと「エンターテイメント」が正しいということになりますが、NHKのサイトでは「エンターテインメント」が正しいと明記されています。
数が多いということは使用されている回数が多いということにはなりますが、「使用されている回数が多い=正しい」とは限らないのでご注意ください。
また、上記のNHKのサイトにも記載されていますが、本来は間違っている表現でも時代の経過とともに慣用化する言葉もあります。
続いて「プリンター」と「プリンタ」という言葉について調べてみましょう。大手メーカーのエプソンとキャノンは両社ともに「プリンター」と表記しているので、現在は「プリンター」と表記するのが正しいといえます。
ところが「Googleトレンド」というサービスを使って、「プリンター」と「プリンタ」の検索回数の推移を調べてみると以下のような結果になりました。
現在では「プリンター」の検索回数が多くなっていますが、2004年から2011年くらいまでは「プリンタ」での検索回数のほうが多くなっています。当時からメーカーは「プリンター」と表記していたかもしれませんが、当時は「プリンタ」と表記するのが一般的だったのでしょう。
SEOを意識するならトレンドをチェック
もし正式な表記よりも間違えた表記のほうが一般的になっている場合、論文や報告書などでは正式な表記を使うべきかもしれませんが、SEOを意識したウェブサイトなどでは広く使われている表記を使ったほうがいいでしょう。検索される回数の多い言葉を使ったほうがサイトを閲覧してもらえる可能性が増えるからです。
「Googleトレンド」の使い方については以下の記事でも紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。