メタ(meta)。
なんか難しそうな単語でしょ。私もずっとそう思っていました。
接頭語にメタ(meta)がつく単語は総じて苦手でした。
辞書で調べても理解できなかったのです。
wikipediaでは
《メタ(meta-)とは、「高次な-」「超-」「-間の」「-を含んだ」「-の後ろの」等の意味の接頭語。ギリシア語から…》
これだけではなんかよくわからないですよね。
ウェブ制作の仕事に就き、HTMLのタグにもmetaという言葉が色々出て来て(※)、やっとこさ実感として理解できるようになりました。
実は、この言葉を理解できると、物事や思考の整理にも便利だと思います。
コーヒーのメタ情報は「飲み物」「茶色」「原産地」などと定義できます。
写真のメタ情報は「解像度」「保存形式」「撮影地」など。パソコンで写真データの詳細を見たときに表示されるExif情報というのはメタ情報ですね。
Exifは、wikipediaでは《写真用のメタデータを含む画像ファイルフォーマット》と書いてあります。
ブログのカテゴリもメタ情報と言えます。
では、電話におけるメタ情報とは何か?
発信地・通話時間などがメタ情報に当たります。
あとは、ツイッターやインスタグラムのハッシュタグ、あれもメタ情報。
で、この認識が染み付くと、複雑な問題が構造的に整理しやすくなります。
例えばパソコンが欲しいと思っている人がいて、この人のパソコンが欲しい欲望をメタの視点で見たら、
・インターネットがしたい
・メールがしたい
・LINEがしたい
ということが確認できました。
この情報がわかったら、「タブレット+キーボード」を提案すれば、元々ある要望に加えて「持ち運べる」というプラスの機能まで提供することができます。
相手の要望を聞くときに常にメタ視点で見るようにすると、
マヨネーズが欲しいのではなく、ドレッシングが欲しいのだとか、水筒が欲しいのではなく、水を持ち運べる容器が欲しいのだとか、そんなことに気づくことができる場合もあります。
マーケティングの世界で有名な格言の一つに「ドリルを買う人が欲しいのは”穴”」とありますが、これも同じですよね。
ウェブに関しての相談では、お客様が欲しいのはWordPressではなくCMSであることだとか、CMSですらないということもあったりします。
検索をする、という行為そのものが目的にたどり着くために、メタの欲望や行動を入れて、そこから目的にたどり着くという流れもあります。
だからこそWebの制作者は、相談してくださるお客様の要望を聞きつつ、メタ視点も意識するべきですし、作るサイトに訪れるであろうユーザーの検索用語もまた、メタ視点でも意識できるようにしておくといいのだと思います。
※HTMLでmetaという名前で設定する代表的なものは
charset 文字コード
content-language 言語
author 著者
keywords キーワード
description概要説明などなど
そのほかにも色々あるのですが、どれを設定すべきかは要件によって変わりますので、そこは詳しい人に聞いて見てください。
ここはブラウザでサイトを見ているときに、見えない部分ですが、とても重要な部分です。