映画のタイトルには、その作品らしさを伝えるフォント(書体)があります。
しかし、「あの映画のフォント」と言っても通じない場面が増えたように感じるのです。
実際にいくつかの作品風のロゴをつくって遊んでみましたが、フォントの話というより“映画の共有体験”の変化に思いを馳せることになりました。
映画タイトルのフォントで表現してみた
「wepRESS」をいろんな映画のフォントで表現してみました。


このフォントの情報源はこちらのサイトから。
https://nextist.net/free-font-addition-cinema/?amp=1
フォントのダウンロードもできますが、商用利用の可否など個別に違うので注意が必要です。
映画のフォントで表現してみて、デザインというのはただフォントだけじゃないんだな、と改めて思いました。
色を変え、角度をつけ、光を加える…。
加工は、フォントを決めた後もどんどん広がります。
そのほか有名作品のフォントリンク集
映画のフォントといえば、手書きっぽい字幕フォント、というのも思い浮かびます。

しかし、この手書き風フォント、近年は主流ではなくなった印象があります。
フォントにも、流行り廃り、移り変わりがあるのでしょう。
そのほか、フォントネタのリンク集です。
・『映画に書体“Futura”ばっかり使われる理由』
https://note.com/shijimiota/n/na55de1416286
・『君の名は。』のタイトルは、A1明朝だそうです
https://adjust.media/entertainment/791
・『アニメ関連のフリーフォント11選』
https://fontfree.me/blog/103
・こちらはゲームタイトルのフォントについて
https://designpocket.jp/static/font/feature/animation.html
“あの映画のフォント”という発想は古いのか
そして疑問が浮かんだのです。
「みんなが見る共通の大ヒット映画」という作品が減ってて、サブスクなどで一人一人それぞれ好きなものを見ている。
だったらそもそも、「あの映画のフォント」と聞いても、わかる人は少ないのかも。
むかしむかし、『ホットショット(チャーリー・シーン主演)』という、いろんな有名映画のパロディーで固めた作品がありました。
今はこういうの作るのは厳しいんじゃないかなと思います。
映画の作り方の講義中に『タイタニック』の例を出したとき、
「昔の映画はやめてください」という受講生の声に衝突し、会話が沈没してしまったこともあります。
(2015年頃のエピソードです)
世の中から、“映画の共有体験”は失われていってるのではないか。
まとめ
以前の仕事で、「アニメ『新世紀エヴァンゲリオン』っぽいフォントを使ってほしい」と指定がありました。
フォントは、視覚表現の話であると同時に、思い入れや体験の話でもあるのでしょう。
映画のパンフレットやサウンドトラック(映画音楽)を集めたりするのも、今は昔、ですね。
映画のタイトルのフォントは、その作品の世界観をもとにデザインされたもの。
フォントの裏側にも、いろんなストーリーがありそうだな、と思います。


