お名前.COM同士の場合は、「ドメイン移管」ではなく「ID付け替え」。 実体験に基づいた対処法を紹介します

先日、弊社で実際にあった事例を紹介します。

弊社クライアントのA社は「お名前.com」というサービスを使って自社でドメインを取得・管理していましたが、ドメインの管理を弊社に委託したいという話がありました。
そこで、弊社も「お名前.com」とは契約していますから、A社の「お名前.com」のアカウントから、弊社の「お名前.com」へのドメインを移動することになりました。

実は、「お名前.com」のアカウント同士ではドメイン移管は不要です。
「お名前.com」では、他社から「お名前.com」にドメインを移す、または「お名前.com」から他社にドメインを移すことをドメイン移管と定義していて、「お名前.com」同士で管理を移す場合は、ドメイン移管ではなく“ID付け替え”という手続きが必要になるのです。

※参考【ドメイン】ドメインを移管したい|ヘルプサポート | ドメイン取るならお名前.com
https://help.onamae.com/app/answers/detail/a_id/14546

結局のところ「ドメイン移管」「ID付け替え」と言い回しが違うだけ。
しかし、結果的に管理を移行できるなら問題ないのですが、A社が弊社の「お名前.com」のIDとパスワードを入力してID付け替えの作業を行うというわけにはいきません。

A社に、IDとパスワードを教えてしまったら弊社の「お名前.com」のアカウントにログインできることになってしまいA社が弊社管理のドメインを自由に操作できるようになってしまうからです。

たとえどんなに信頼関係を築けているお客様相手だとしても、他のお客様の情報が見えてしますため絶対に渡すべきではありません。

空アカウントを作成

ではどのようにしてIDの付け替えを行うかというと、弊社で新規に「お名前.com」の空アカウントを作成し、そちらのIDとパスワードを共有すれば良いのです。

まず弊社から空アカウント情報を共有されたA社は、ID付け替えの手続きを進め、A社のドメインを空アカウントに移行させました。

その後、弊社も新しいアカウントにログインし、ID付け替えが済んだA社のドメインを弊社の従来のアカウントに再度ID付け替えしました。

これによって、弊社が従来から使用している「お名前.com」のアカウント情報をA社に開示しないまま、A社のドメイン管理を移行させることができたのです。

移管用の空アカウントを作り、そのアカウントを共有したうえで受け渡しを行い、その後弊社のアカウントに移すという“2段階受け渡し”が必要になりました。

移管完了後のパスワード変更も

ちなみにWhois情報の変更やDNSの変更作業はドメイン移管後に行うことになります。この作業を忘れると、ドメインは移管できたのにサーバーと繋がっていないという悲劇が発生する場合があるので注意が必要です。

また、一度作った移管用の空アカウントを再利用する可能性がある場合は、移管完了後にパスワードを変更しておくことをお忘れなく。

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